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レンチキュラーの種類と効果

レンチキュラー印刷は、立体的に見える効果（3D）と、画像の切り替え効果を利用したもの（チェンジング・ムービング）があります。

レイヤー3D

メインのビジュアルをレンチキュラーレンズの奥行の中心に配置します。それは、中心にピントがあっているためです。
メインビジュアルの前後にレイヤー分け（3点から5点程度）した画像や文字を配置します。
ビジュアルやイラストの立体化処理は行わずにレイヤー分けした遠近感だけの見え方になります。

《ポイント》

・専用ソフトがあれば複雑な加工は少なく作成でき、コストを抑えることができる

・物体そのものには立体感がつかないので、迫力や臨場感の効果は少ない

《レイヤー3Dに向いているもの》

・パターンやロゴマークなど

・平面的なキャラクター

リアル3D

専任の3Dデザイナーが3Dの表現を最大限に考えて設計・デザインを行います。そのデザインを元に3D専用ソフトで立体感を再現する3D画像を作成します。
そのためには、印刷見本作成から本番印刷まで、お客さまとの打合せが大切です。
また、ご用意いただきました画像を元に3D画像を作成することも可能です。

《ポイント》

・物体の立体感がリアルに再現でき、擬似的（デフォルメ）表現が可能

・質感などの再現性は元の画像に依存するので陰影のある画像の方が立体的に見える

・難易度が高いものはデータ作成にノウハウが必要で作業工数、コストが上がる

《リアル3Dに向いているもの》

・風景写真や人物写真など

・陰影のついたキャラクター（3D）やCGで作られたもの

チェンジング

2枚の画像が切り替わります。
1面で2つの表現を見せる事ができ、画が切り替るギミックを用いたデザイン表現も可能です。
画像の切り替りは3枚（3チェンジ）までが推奨です。

《ポイント》

・淡色や白の絵柄から、濃色への切り替りは残像が見える場合が多い

・立体効果の優れた3Dチェンジングもありますので、お問合せください。

ムービング（ズーミング、モーフィングなど）

映像アニメーションと同じ要領で、複数の画像を切り替える事で絵柄が動いて見えます。
動画やアニメーション素材を元に、最大12枚までが推奨です。
絵が拡大／縮小される「ズーミング」や、絵柄が徐々に別の絵柄へと変化する「モーフィング」も同じ原理を利用しています。

《ポイント》

・1アクション8枚程度でスムーズな動きが表現できる

・単純な動きの方が効果的に見せることができる

レンズの種類と効果

レンチキュラー印刷は、デザイン・用途・コストに応じてレンズの種類を選びます。3Dやチェンジング表現の最大効果が得られるように、
レンズの厚みやラインの細さ（本数）を慎重に選択します。

下表のA・Bは、レンズ厚みが厚く線数が少ない小ロット対応のインクジェット出力用レンズです。

• 下表のA・Cは、チェンジング専用レンズです。レンズの切り替え角度が大きく残像が残りにくいレンズです。
• 下表のD・Gは、3D専用レンズです。レンズの切り替え角度が鋭角で、奥行き感を出しやすいレンズです。

※lpiとは...line per inch（1インチ当たりの線の本数）。20lpiとは1インチに20本の線がある事です。